どうも、正直な不動産屋さくらまるです。 土地境界ってすごく重要ですよね。みなさん、ちゃんと意識していますか。 今回の記事は、土地境界に関して一通りご説明させて頂きます。 この記事をお読み頂くと、土地境界のことがわかり、隣地(隣、裏の土地)とのトラブルも回避できます。 土地境界のことを無知で、知らぬ間に損をしていた。なんてことも無くなります。 一戸建てに住んでいる方、一戸建てを検討してる方にはすごく有益な情報になるかと思います。 最後までお読み頂ければと思います。
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土地境界とは
まずは土地境界とは何だろうというところからご説明させて頂きます。 土地境界とは、 自分の土地と隣地(隣や裏の土地)、前面道路との土地の境のことを言います。 境界1点のことを『境界ポイント(点)』、境界ポイントと境界ポイントを結んだ線のことを『境界線』と言います。
この境界ポイントが非常に重要となります。 すごく飛躍しますが、国と国との領土問題は、揉めると戦争にまで発展する可能性があります。 現実問題、隣地とのトラブルは避けたいところですよね。 ちなみに業界では、境界ポイントがあることを「入っている」と表現します。 「(境界)ポイントが入っている」「(境界)ポイントを入れる」等の使い方をします。
土地境界の種類
土地の境界ポイントを表すものにはいくつか種類があります。 下記写真をご覧頂ければと思いますが、 左:境界石 ・・・ 石でできたポイントで、地中深く刺し、コンクリートで固めてあります。 中:境界プレート ・・・ 金属プレートとなり、地面、塀等どこにでも付けられます。 右:境界鋲(びょう) ・・・ 少し大きな釘の頭が大きいものと思って頂ければわかりやすいと思います。 この3つが一般的に使われております。全て境界ポイントを示す役割を持ちます。 ちなみに写真はありませんが、木杭(きぐい)という木でできた杭もありますが、これは建築中等に使用され、完成時に境界ポイントが傷ついたり、なくなったりしない様に仮に付けているポイントとなります。 完成後に改めて境界ポイントを入れます。
少し注意が必要なのは、写真真ん中の境界プレートは、貼り付けてあるだけなので、経年変化で取れてしまうことがあります。道路側のプレートは車の出し入れで取れる可能性が高いですね。
境界プレートが取れてしまうと、境界ポイントが曖昧になりますので、不安ですよね。
復元してもポイントがズレてしまうこともありますし、測量士に頼むと基本的に費用がかかります。
できることなら境界石もしくは境界鋲を入れたいところです。
測量
境界ポイントをしっかりと入れるのは、素人ではできません。 (逆に素人が自分で入れてしまうと、隣地に怒られますので、自分では触らない様にしてください。) 土地家屋調査士に依頼して、測量をして入れてもらいます。 測量した結果を図面にしたのが、「測量図」となります。 測量図にも種類がありまして、大きく分けると「現況測量図」「確定測量図」2つに分かれます。 その2つをこれから説明させて頂きます。
現況測量図
現況測量図とは、今現在入っている入っている境界ポイントや、そこが境界ポイントであろうというところを境界とみなして、測量して面積を出した図面です。 隣地の方や、役所等に合意の署名捺印をもらわず、正式なものではありません。 測量するだけなので、費用は10万円くらい、期間は1,2日で終わってしまいます。
確定測量図
現況測量図に比べ、確定測量図は完璧な測量図です。
【確定測量図】
①境界ポイントがあった場合、その境界ポイントで間違いないか隣地から承諾、署名捺印をもらいます。
②境界ポイントがない場合、測量をして新たに境界ポイントを示し、ここが境界ポイントでいいかどうか隣地から承諾、署名捺印をもらいます。
③道路が公の持ち物、公道だった場合、役所との打ち合わせをして、境界ポイントを決めます。この作業を『官民査定』と言います。
④道路が私道だった場合も私道持ち分全員の承諾、署名捺印をもらいます。
①~④まで全ての確認作業で、関係者全員が現地立ち合いの基、境界ポイントの確認作業をします。
完璧ですよね。書類に署名捺印があれば揉めることはまずありません。
最悪揉めたとしても、確定測量図が証明になります。
その分費用、期間がかかり、金額は約30~50万円くらい、期間は約3ヶ月くらいかかります。
確定測量されているかどうか、確定測量する予定はあるか、は確認したいところです。
境界塀
境界ポイントだけではなく、境界線も重要になります。
境界線と共に重要なのが、境界塀(きょうかいべい)です。
境界塀とは、隣地との境に立っている塀の事です。
境界塀がどちらの持ち物なのかは把握したいところですね。
境界線の内側たっている塀を『内積み』の塀。
境界線の真ん中にたっている塀を『芯積み』の塀。
境界線の外側にたっている塀を『外積み』の塀。
と言います。
内積みの場合、塀の所有権は自分となり、芯積みの場合、所有権は半々。外積みの場合、所有権は隣地にあると言えます。 境界塀もどちらにたっているか、境界ポイント、境界線を使って把握して頂ければと思います。
越境
境界ポイント、境界線を把握して頂いたら、次は越境(境界ラインを越えているもの)をご確認頂ければと思います。
確認方法は、実際に現地で境界ポイントに立ち、次の境界ポイントの方向を向いて、越境がないか確認します。
次のものが越境の可能性がありますので、要チェックです。
【現地で確認】
・隣地建物、建物の雨樋(あまどい)等
・エアコンの室外機等
・プランターが塀にかけられていて、支えがこちらに出ている
・木の枝、葉、根っこ
・電線
・境界塀が斜めにたてられていないか 等々
【資料で確認】
・水道管
・下水管
・ガス管
上記のものは、後々言うのは言いづらいので、最初に不動産屋を通して解決できるものは解決しましょう。
解決方法は、まずは越境を解消してもらえればベストです。
越境を解消できない場合、『越境に関しての覚書(おぼえがき)』を作成してもらい、隣地から署名捺印をもらいましょう。
覚書の内容は、
『越境に関しての覚書』
・越境があること
・将来建て直す際には越境を解消すること
・第三者に譲渡した場合でも覚書内容が継承されること
が盛り込まれていれば安心です。
まとめ
以上、土地境界でトラブルにならないために知っておく5つのポイントをご説明させて頂きました。 土地の境界は本当に大事ですね。 境界が内側に少しずれただけで、自分の敷地が減ってしまいます。 昔の人は土地を守るために命もかけたと聞いています。(またまた大袈裟ですが) 隣地との関係を築きながら、納得できる形で話ができればいいですよね。 物件購入を検討している時、隣地から境界のお話がきた時等にこの記事を思い出して頂けたら幸いです。 最後までお読み頂き、本当にありがとうございました。 他にも記事を書いておりますので、ぜひご覧頂ければと思います。 今後もより良い記事を書いていければと思います。 今後とも宜しくお願いします。
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