どうも、正直な不動産屋さくらまるです。 今回の記事では、不動産歴20年現役不動産屋の観点から、マンションの資産性に特化して重要視するポイント等をお伝えさせて頂ければと思います。 ただ、様々な地域に特色があり、マンション自体もそれぞれ素晴らしい面を持っています。 こういうマンションを買ってはいけないと言うのでなく、資産性を考える上で重要なポイントをお伝えできたらと思います。 ここでいう資産性の定義とは、売りたくなった時、何かあった時にいつでも売ることができる。買い手が少なくて弱気にならずに済む物件とさせて頂きます。 この記事をご覧頂くと、資産性という観点から物件選びすることができ、尚且つ住みやすく永住することもできる物件と出会うことができます。 不動産屋が売りたくて勧める営業トークにだまされることなく、自分の意思を持って物件探しができる様になります。 ご自身の知識の向上にも役立ちますので、ぜひ最後までご覧頂ければと思います。 それでは、早速ご説明させて頂きます。
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重要視するポイント
まずは最重要視する項目をご説明させて頂きます。
立地
マンションは立地が本当に重要です。
駅から近く利便性がとても優れたマンションは値崩れしません。
最近のマンションは、いい場所でのマンション用地が無い為、今まで何もなかった地域に開発事業でマンションに加え、街そのものを新しく作っています。もちろんそういった新興住宅街でもいいのですが、やはり既存の人気エリアで駅から近いというのは資産性としても非常に重要です。
バブルの頃の東京ではベットタウンとして有名なエリアができましたね。
かなり大規模な街づくりだったのですが、バブルも終わりいざ売ろうとした時にはマンションの目減りが大きく、住宅ローンの残債も考えると売りたくても売れないという状況がありました。
築年数
築年数は、1982年(昭和57年)以降のマンションを買いましょう。 なぜなら、建築基準法の耐震基準が1981年(昭和56年)6月に変わり、それよりも前のマンションを『旧耐震基準』、それよりも後のマンションを『新耐震基準』と呼び、その差は大きく分かれるからです。 まず、金融機関の担保評価が違います。旧耐震基準だと担保評価がほとんど出ない金融機関もあります。 もちろん担保評価が出る金融機関もあるのですが、借入する選択肢が減るということです。 今回は詳しく説明しませんが、もちろん耐震性にも差が出たりします。 新耐震基準の中でもおすすめは、築20年くらい経ったマンションです。 そのくらいから売る人の住宅ローン残債も少なくなり、安めで売っても手元に残りますし、内装がある程度傷んでいるので、安く出そうかと考える人も増えてきます。 逆に高くつくのは、築10年くらいで内装の傷みが激しいお部屋です。 本当に住む人によってお部屋の傷み具合は様々です。きれい好きな人が住んでいるお部屋は、新築同様かと思うこともあります。高くつくのはその逆で、使い方が悪いお部屋は直すのにお金がかかります。 築10年なので、そこそこの価格はするけども、内装費用もプラスでかかる。 新築買った方が安いのでは。となっては、意味がありませんよね。
間取り
間取りは需要の多い「60㎡~70㎡ 3LDK」がおすすめです。 あとは平米数だけでなく、廊下はできるだけ短い方がいいですね。お部屋等が広く取れます。 バルコニーは平米数に含まれませんので広いにこしたことはありません。 バルコニーに出てお茶が飲めたら幸せですよね。 バルコニーも重要です。 ちなみにあこがれの「ウォークインクローゼット」「シューズインクローゼット」は無駄が多いので、おすすめしません。 歩いて入る部分がデッドスペースとなり、平米数がもったいないからです。 おしゃれでカッコいいんですが、もったいないんです・・・ 80㎡等、広すぎる間取りもおすすめしません。 その分価格が高くなり、管理費・修繕積立金も高くなり、需要が減ります。 エリアによって違いますが、一般的なサラリーマンが購入しやすい価格帯であるかというのは、部屋の広さに直結し、非常に重要です。
総戸数
総戸数は100戸以上のマンションがおすすめです。 総戸数が30戸のマンションと100戸以上のマンションでは、管理や修繕の各世帯の負担が全然違います。 簡単に考えると、管理人1人の給料を何人で払うかと考えたらわかりやすいですよね。 修繕に関しても同じことが言えます。もちろんその分広い部分を修繕するのですが、広い部分を修繕した方が負担額は減ります。 ちなみに総戸数が少ないと金融機関の担保評価にも影響するんですよ。 総戸数が20戸以内のマンションは担保評価がつきづらいので、安くても避けてくださいね。 逆に担保評価が低いから安いのだと思います。
管理費・修繕積立金
管理費・修繕積立金は合計3万円前後までのマンションがおすすめです。 管理費・修繕積立金はランニングコストです。住宅ローンに加えて払っていくものですし、住宅ローンが終わっても払い続けないといけません。 4万円、4万5千円なんてマンションもありますので、注意が必要です。 ただ築年数の若いころは大抵安く設定されています。 5年、10年、15年と値上げしていくケースも珍しくありません。 比較的上がりやすい傾向があるのが先に説明した総戸数の少ないマンションです。 総戸数が多いと負担も少ないので、上がりづらいですね。 『長期修繕計画表』というのがほとんどのマンションで作られていますので、比較検討の内にもらって見てみましょう。契約時にしか説明されないことがほとんどなので、事前にもらう様にしてくださいね。
修繕積立金の積立額
マンションに貯まっている修繕積立金の額は重要です。 特に12年前後に一度の『大規模修繕工事』でまとまったお金がかかるからです。 今現在いくら貯まっているかは『管理に係る重要事項調査報告書』でわかります。 これは、不動産屋から検討段階でもらい、検討材料にしましょう。 そしていくら位あればいいかと言うと、 大規模修繕工事は一戸当たり75万~125万は必要になります。先にご説明した通り、総戸数が多ければ一戸当たりの単価は安くなるかと思います。 (もちろんマンションの規模、施設によっても違いはでてきます。) 仮に間を取って100万円だとして、総戸数100戸×100万円=1億円です。 それが大規模修繕工事を実施する際に必要となりますので、前回の大規模修繕工事10年以上経っていたら、1億円くらいは貯まっていないといけません。 総戸数30戸のマンションなら3,000万円ですね。 それが足りない様だと借り入れをして大規模修繕工事をやるか、各世帯から一時金を徴収するかになります。 一時金は皆さん嫌がりますから、借り入れをおこし、赤字のマンションができあがります。 その後の管理、修繕にも響きますので、重要な項目となります。
管理の状態
管理の状態はそのマンションを見ればなんとなくわかります。 チェックポイントとして、 ・エントランスにゴミは落ちていないか。 ・集合ポストがチラシ等で荒れていないか。 ・駐輪場、駐車場、ゴミ置き場はきれいか。 をご覧頂ければと思います。 管理のいいマンションは建物を大切に扱っており、資産性のあるマンションに保ってくれます。
耐震性
耐震性はいくつか判断材料があり、先に「築年数」でご説明した通り、まずは新耐震基準を選びましょう。
中には旧耐震でも耐震工事をしているマンションもありますので、最近の耐震工事をしていれば安心できるかと思います。
あとは耐震等級というものがあります。耐震等級は1~3まであり、3が一番等級が高くなります。
ここは、耐震等級3がいいかと言うとそうではありません。
等級が高くなると、間取りの制限、建築コストが高くなる、建築期間が長くなるといったデメリットがあるからです。
ちなみに90%近くのマンションが耐震等級1となります。次いで耐震等級2が約8%、耐震等級3は1%強くらいになります。耐震等級3は、100件に1件ですし、一部の人が住む様な高級マンションとなります。
資産性という面では、サラリーマンが買いやすいマンションを買うのが一番です。
ここは耐震等級1で良しとしましょう。
耐震等級に関しては、また別の記事でお伝えさせて頂きます。
収益性
賃貸で貸したらいくらになるかを把握しましょう。
新築もしくは築1,2年では無いかも知れませんが「マンション名 賃貸」と検索すれば家賃が大体出てきます。
自分の買う予定の家がいくらで貸せて、ローンはいくらか把握していれば怖いもの無しですね。
明らかに支払額が多い様だと買いではないのかも知れません。
判断材料のひとつにして頂ければと思います。
まとめ
以上【前編】の重要視するポイントをご説明させて頂きました。 当たり前の項目が多かったかも知れませんが、その中でも不動産屋の視点で見ると少し違いがあるかと思います。 最終的には、自分の好み、直感等もすごく大切なのですが、直感が働く様になるために、資産性のセオリーは頭に入れておいて頂ければと思います。 最後まで読んで頂き本当にありがとうございました。 読んで頂いた方の少しでもお役に立てればと思います。 【後編】もありますので、ぜひご覧頂ければと思います。 今後も不動産に関して、私なりの視点で記事にできたらと思いますので、宜しくお願いします。
【後編】資産性の高いマンションを買うポイント!現役不動産屋が解説!資産性のあるマンションとはどういうマンションか知りたくないですか?本記事ではマンションの資産性について不動産屋の観点からご説明しています。資産性で物件を選びたい方、物件選びに悩んでいる方はぜひご覧頂ければと思います。...
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